天然真珠から養殖真珠へ

真珠は他の宝石のようにカットや研磨することもなく人の目を
射る輝きを放ちます。
また世界中の数々の書物や説話、
神話に真珠が登場することからも「最古の宝石」であると
いえるでしょう。
その真珠へのあこがれを背景に18世紀、
近代科学の発展と共にその成因についての
探究が始まりました。

人々の試行錯誤は長い間続きましたが、
科学の発達はついに、その生成原因を突き止めました。
そして20世紀初め、今から約100年前、
御木本幸吉たちによる真円真珠養殖法の発明を契機に、
養殖真珠の時代に入ります。

天然真珠をたちまちのうちに席巻した養殖真珠
(アコヤ真珠)は世界の市場を独占しました。
その一方で、日本の養殖技術者たちは、
アコヤ貝以外の真珠養殖に適した貝を求めて世界の各地を
探し回り、着実に成果を上げていきました。
今日では私たちの目にする真珠はほとんどが養殖真珠です。

天然真珠と養殖真珠は、核になる異物が貝の体内に
偶然入ったか、人工的に入れられたかという違いだけで、
作られたメカニズムや成分は同じですから、
どちらも自然の力なしでは形成する事はできず、
真珠そのものに優劣はないといえます。

21世紀を迎えた今日、アコヤ真珠の多くは
依然として愛媛県、三重県をはじめとする日本の海で
生産されています。
しかし中国や韓国、ベトナム沿岸でも量産化が
急速に進んでいます。
南洋真珠はオーストラリア、インドネシアの2大生産国を
中心に、フィリピン、タイ、ミャンマーなどの
広い地域で産出されています。

黒蝶真珠は「タヒチ真珠」とも呼ばれるように
仏領ポリネシアの島々で大量に生産されており、
現在も南太平洋の国々が生産にチャレンジしています。
淡水真珠は生産の舞台が中国に変わり、
ヒレイケチョウガイによる増産に拍車がかかっています。
このように日本が生産を独占していた時代は終わり、
真珠の養殖もさまざまなな種類が国際的規模で
行われてきています。
posted by 南洋真珠 at 23:40
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